静岡県産みかんの歴史
奈良時代以前は、伊豆地域で、自生していた橘(タチバナ)を料理の薬味として使っていました。
その後、中国からも「こうじ」「ユズ」「ダイダイ」など、さまざまな柑橘類が渡来しました。
室町時代には、御前崎市で「白羽こうじ」が産出され、全国的に知られていたようです。
日本で最初に大きく広まったみかんは、江戸時代に中国から現在の熊本県に伝わった「小みかん」(紀州みかん)です。静岡県でみかんの栽培が始まったのもこの頃で、駿府城内には家康お手植えと伝えられる、小みかんの樹が残っています。
現在、一般に「みかん」として知られている「うんしゅうみかん」は、江戸時代に九州で偶然に生まれ、静岡県に伝わりました。江戸時代中期に、岡部町に植えられたのが最初といわれています。
その後、明治に入って県内各地に栽培が広がり、静岡県は全国的なみかん産地となりました。
静岡県生まれのみかんとしては、農家の方が偶然に発見した「青島温州」「寿太郎温州」などの品種があります。